相続税対策には借金を増やせばイイと言うのはカラクリだ!

2013/10/20

相続対策

t f B! P L
おはようございます。

最近は、相続税に対する相談が増えていますね。
まぁ、2015年1月から基礎控除の金額が縮小するから対策を考える方が増えてきた為と言えます。

今までは、相続税の対策と言えばお金持ちの心配事と言われてましたけど、この改正が行われると、一般の家庭にも影響が出ると言われています。

〔基礎控除の内容〕
現行 5000万円+1000万円×法定相続人数
改正 3000万円+600万円×法定相続人数

実際に例を出すと。。。
法定相続人2人の場合
現行 1000×2人=2000万円+5000万円となるから、7000万円が基礎控除
改正 600×2人=1200万円+3000万円となるから、4500万円が基礎控除
ね、総資産4500万円となると一般の家庭でも、相続税の対象になる可能性も十分ありえるでしょ?

いやいや~うちは関係ないよと思っていても。。。
両親がしっかり貯金している場合や、株に投資していたなど、相続を受ける側が全く知らないうちに資産が多くなっている場合もあるのです。


さて、難しい話に入る前にチョット面白い話をします。

相続税って、いつごろ出来た税金か知ってますか?
実は日露戦争の頃できたと言われています。

この相続税が出来た理由も、戦争の資金調達の為に考え作られたと言われているんですよ!
これを知ると相続税って少し、理不尽な税金な感じしますよね~


じゃあ、本題に戻りましょう。

相続税対策には借金を増やせばイイと言うのはカラクリだという事です。


バブル絶頂期や、今現在も一部の金融機関や税理士の方がタッグを組み、現金を沢山もった方や資産家にアパートを建てろ~マンション建てろ~って営業しているらしいのですけど、マンションやアパートを建てることは確かに税金対策であることは正しいです。

しかし、借金をすること自体が相続税対策になるという金融機関の営業トークに引っかからないで下さい。

相続税の考え方は、
資産から負債を引いた金額が、課税資産価格となりその金額に税率(控除などを実際は引きます)を掛けたものとなるんですけど。。。

ここまで見ると『おぉ~借金あればいいじゃないか』となるんですけど。

チョット待った!!!

例えば、総資産が1億円の方(Sさん)がいたとしましょう。
税金対策で7000万円借金をして、アパートを建てたとして。。。

1億円の資産マイナス7000万円の借金で税金の対象は3000万円とはなりません。(注)
この7000万円の借金で作ったアパートも資産となるので、単純に借金を増やすだけにとらわれた考えは危険といえます。

借金も増えたけど、建てたアパート分の資産も増えている事を忘れてはいけません。
ところが、金融機関や一部の税理士は、借金を増やせば税金対策になると言う部分を強調しているケースが多いらしく、金融機関の言いなりなるお客様もいらっしゃいます。

1、金融機関は借りてもらうことが目的
2、税理士は借金を増やし、赤字を作り税金を少なくする。
この2つの考えを満たすには、あまり資産価値が出ない場所で家賃効率が悪い不動産ほど重宝していたんですよね。

バブル時などは、その為ありえないような場所にアパートを建てたりしていたんです。

金融機関や税理士は、借金させることが目的で、不動産の資産価値や将来性などは二の次になったセールスを行っているケースが多く、バブル時に金融期間に進められるがまま資産評価の出にくい沢山の不動産を買わされた方の任意売却相談も多数出ています。


相続税対策に不動産が活用されるのは正しい選択だと私も思いますが、不動産を相続税対策するのは、あくまでも現金資産よりも不動産に変える事で資産評価が下がるからメリットがあるのであって、誤解された方も沢山いらっしゃいます。

例えば。。。
5000万円の現金を持っていると、単純に5000万円に対しての相続税の計算となる。

5000万円のアパートを建築すると。。。
不動産は、だいたい60%くらい評価つまり3000万円くらいの評価になることが多いです。
アパートは、貸家なので評価が空室率によっても少し下がる場合もあります。
これが、単純な相続税対策の手法です。

評価が下がった分だけ、相続税が少なくなるという部分が不動産の相続税対策です。


長々となりましたけど、相続税対策は、バランスを考えて元気な内から考えたほうがいいです。
これから、数回にわけて相続税についてお話したいと思います。


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